疫病退散祈願大般若転読会
いつぶりになるのか…何十年ぶりに常楽寺の大般若六百巻の転読会が行われました。
縁のあるお寺の住職方が二十人も参集してくださいました。真言宗のみならず、天台宗、曹洞宗のお寺さんも力を貸してくださいました。
令和二年、新型コロナウイルスのパンデミックに世間は恐怖しています。目に見えない新たなウィルス。昔は疫病と呼ばれたものです。大般若転読会は明治以前は神社で行われていました。もちろん僧侶の手によって。災は神の怒りとも考えられた為です。神は与もすれば奪いもする。般若の法味を神に捧げて災難のチリを祓うのが大般若転読会です。
神社は明治以降人々の手に委ねられ寺と切り離されました。寺はその後も伝統を維持出来ましたが、神社の方は寂しい限りです。素人である村人が伝統を維持するのは難しいのは当然として、神主さんも一人で三十も五十も神社を掛け持ちしなければならず、一社一社丁寧に祀りを行うことは困難です。また、江戸時代と異なる国家神道では対応しきれない異国の神もあるわけですからキチンとする事は出来なかったはずです。
いつの日か、村の鎮守の玉殿を開いて大般若転読会の法楽を捧げたい。神様が寂しがっているのを感じます。神前での法楽が急がれます。